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蔵・乾蔵と巽蔵(土蔵) 「乾蔵に三代なし」   ”現代日本の家相学”  祥氣舎より発売中

 今時、新たに土蔵を造ろうとする人にお目に掛かることはありませんが、コンクリート製の物置を計画する人ならたまにあります。土とコンクリートでは質の違いがありますが、堅牢さの点であまり違わないので、家相上は同じ扱いをしても間違いないでしょう。

 家相上、蔵は方位に関係なく大きい吉作用を有します。良く見かける蔵は権威や名誉を司る西北(乾)か信用を司る南東(巽蔵)に造るのが普通でこれ以外は少数です。特に北東と南西、いわゆる鬼門筋に造ることは家相上ありませんが、大阪市内に北東の蔵が一つだけ(私の知る範囲)あります。これは昔の運河沿いで第二次大戦の戦火に遭った場所に建っていますから、当時幾つも並んでいた蔵が一つだけ残り、その南西側に建物を建てたのではないかと想像しています。

 乾蔵は主人の社会的地位や名誉を高め、主人としての権威を養い、質素倹約を美徳として財を増やし蓄えるなど、一家の主人に対して大きい吉作用があるため、吉相と言われるのですが、より重要な点は蔵によってこれらを維持し続ける、つまり乾蔵は家運を支える大黒柱であることです。二代目は分かりませんが、三代目は大概この家で生まれて養育されますから、彼は良くも悪くも、生涯この家相(乾蔵のある)に支配されます。
つまり、三代目の人生はこの家相によって左右されるとしても過言ではありません。

 時代が進んで三代目の頃には蔵の傷みも相当進みます。もし蔵を取り壊したとすると、今日まで三代目の家運を支えていた蔵がなくなるのですから、つっかい棒で姿勢を維持していた電柱と同じでわずかなショックでも倒れかねません。これは、相続の関係でこの家を手放すことになっても、新しい住居に同程度の吉相がないと同じ恐れがあります。

或いは大修理で済ますとしても、その程度に応じて支える力を削ぐことになるので、無闇に行うことは出来ません。これが「乾蔵に三代なし」と言われる所以です。

 私が住まいする帝塚山周辺を歩くと蔵のある家を良く見かけますが、その多くが家と塀は立派でも蔵はボロボロという、似つかわしくない姿を見せています。たとえ邪魔な蔵でも、たとえ汚ない蔵でも、それを取り除くことが出来ず、移転しても蔵が要るということだと、初代や二代目に良くても、三代目(この家で生まれて養育されれた者)にすると、蔵など最初から無ければよかったということがあり得るのです。



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