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平安京
  [平安京の地図

 最近日本流風水が大流行していますが、私の記憶によるとこれが一般に知られるようになったのは、平安京建都一二〇〇年のNHKテレビ番組に香港の風水師が登場してからのことだと思います。私の興味は歴史的なことだったのですが、このとき初めて風水というものがあることを知りました。彼の風水師は、京都の町を歩き回り「龍穴」というものを発見して?「これは風水を用いた都である」と自慢げに言っていたのです。

 私はそれまで平安京を四神相の土地と思っていたので、これは異なことを言うものだと思い、風水とは思想的にも哲学的にも異なる地相哲学の観点から、平安京建都時の地図をその気になって見直しました。そうすると、北が高く、南が低く、更に東に流水(鴨川)があるという地で、やはり四神相(青龍の地)になっていました。

 その後、テレビや本で盛んに風水を取り上げるので少し調べたところ、正確には「風水思想」と言い、元々皇帝の墓地選びに使った思想で、その後都市や築城の適地を選ぶためにも利用されるようになったらしいのです。

 従って、平安京に用いた可能性を否定はできませんが、高松塚の四神が壁画に描かれたのは七〇〇年前後、その約百年後の七九三年に平安京の造営が始まり、七九五年正月一五日に遷都というのが歴史上の事実ですから、風水がこれより前に我が国に伝えられたとしても、わずか百年足らずの短期間で四神から風水に思想的変化があったとは考え難くいので、彼らの言う平安京風水思想説は間違いと断定しても良いでしょう。

 少し本筋から外れますが、いわば都市計画という大事業に用いる?風水思想を、何時のころからか香港や台湾で一般建築に流用?されるようになり、我が国では誰が付けたか知らないが「風水家相」という紛らわしい名称を使う人もいます。建築家が言う「科学的な家相」では、どう考えても科学的な根拠が見付けられないものは荒唐無稽な迷信というので私は嫌いですが、「カーテンの色がどうだ」などという馬鹿げたことを言わないだけまだましです。

 朝日新聞によると、韓国の一部の地方では墓地選びに使われているらしいので、ここには正当な風水思想が残っているのでしょう。一方、戦時中?日本軍は風水を用いてソウルか釜山の山に鉄杭を打ち込んだという話しもありますが、こういうことを占領政策に利用したというのが事実だとしたら、戦争に負けて当然です。



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