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暦に載っている方位図(2)

理由の2は暦の方位図全般に言えることですが月命星が無視されていることです。
 以前に「流儀によって月命殺を無視する云々」と云うお尋ねがありました。その時、流儀と云う語にこだわったため「○×気学は知らないが気学という限りそのようなことはない」とお答えしたのですが、「暦によって」と云うことなら「暦は方位を知るためのものでないから」と答えていたはずです。

左図は同じ暦の九紫火星の方位図です。
吉方=壬・癸 丙・午・丁 戌・乾・亥
凶方=子 丑・艮・寅 甲・卯・乙
     辰・巽・己 庚・酉・辛
北西(八白)は本命九紫だけでみると吉方ですが(歳破方は前ページの通り)、8月生まれとすると月命殺方位で、大凶方ではないが中程度の凶方です。

 大体普通の暦に(気学暦と云うのがあるらしい)掲載された方位図はおまけのようなものですから、必要ないと言うより、月命星そのものの考え方が無いのでしょう。仮にそれがあったとして月命星に関連したことを載せるとすると、本命星と月命星の組み合わせが9×9=81通り、そのうえ正確な月命星を調べる方法も必須です。1月生まれは1月1日から31日までと云うようにカレンダーと同じなら簡単ですが、毎年一定してる訳ではありません。暦の最初にある本命星の早見表は90歳位までありますから90年分、毎月の節入り日の記載も必要ですから、見る方にとって大変です。
これに月の方位も載せると81×12で合計243の方位図が必要になります。

理由の3は月毎の方位図を掲載した暦が少ないことです。
 私は相談者に先ず、以前の移転方位を聞きます。そのうえで、疑問があれば誰かに相談したのかどうかも聞きます。そうすると半分程度が何らかの形で相談経験(素人玄人を問わず)があり、そのうち3割ぐらいの人が間違った方位へ移転しています。
一番多いのが、「今年の吉方は○○」と言われて月の方位を考えなかったため、年の方位は良いが月の方位が最悪と云う例です。

 月の方位は約5年間有効とされているので、これが凶方でもこの年数を経過して何もなければ年の方位が効くので多分大丈夫でしょうが、この年数に達していない場合は念のために吉方移転が必要です。
なお、吉方仮移転か数年で再移転という条件付なら、年の方位が大凶方でない限り、好ましくはないが月方位だけでも使用は可能です。

下記は実例です。昭和32年8月生まれ(本命七赤、月命二黒)の人が、今年(平成5年)の吉方は東南、北西、南だと教えられ、4月に北西へ移転しました。月命殺の南を選ばなかったのは幸いでしたが、月破/暗剣殺/本命殺が重なった最悪の月に移転しました。相談したのが同年の2月ということでしたので、恐らく移転の月を聞かなかったのでしょう。
平成5年
東南・北西=最大吉方 南=月命殺
平成5年4月
北西=月破/暗剣殺/本命殺

 仮に「月命星は考えなくてもよい、歳破は15度である」という考え方があるとしても、月の方位を無視することは理屈に合いません。

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