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吉凶は動より生じる

 「成功の秘訣は」と問えば大概の人は「努力と運(つき)」を挙げますが、中には「努力のみ」という頼もしい人もいます。何事にも努力が不可欠なのは誰もが認めることですが、人間は全知全能の神仏と違って力には限界があります。目標まで後少しの所に立ちはだかる厚い壁を乗り越せない、或いは病に倒れるなど、懸命の努力のかいもなく志の半ばで挫折する人は決して少なくないのですから、努力がすべてを可能にするとは言えません。一時の成功なら努力だけでも可能でしょうが、それは本当の成功とは言えません。

 唐の太宗は近臣に、創業とそれを守るのとどちらが難しいかと問うたところ、魏徴という者が「創業は易く守成は難し」と答えたという話があります。たとえ現在の地位や名誉や財産が努力だけで得たものであっても、それを守り続けるのは容易なことではありません。それを維持し続けて次代に継承させたというのが本当の成功だと私は思うのですが。

 「あることについて良かったか悪かったか、或いは現状が良いか悪いかなど、あらゆる禍福(凶事や吉事)はすべて結果であってそれぞれに原因がある」、結果があれば必ず原因があるという、哲学でいうところの因果律です。中には、原因を追及することなく運命で済ましてしまう「運命論者」もいますが、禍福を結果としてとらえるか否か別にして、大概の人は「福」ではなく「禍」について何故だろうと原因を考えます。ある人はそれを水子の霊や先祖の祟りといい、またある人は名前が悪いなど、人によって信じる原因は様々ですが、気学では「動く」こと、その最大のものである移転の方位に原因を求めます。吉方なら「福」、凶方なら「禍」、至って単純です。方位の吉凶は分からなくても、移転した事実は自分が一番良く知っているはずです。

 元総理の中曽根康弘氏はある人から、長島茂雄氏の家が空き家になっており、方位が良いからと勧められて移転、その後しばらくして総理大臣になったという話を聞きました。勿論、中曽根氏の実力に努力が加わり、周囲の環境が整ったから、頂点に上り詰め、なおかつその席に永く留どまれたのしょう。

 吉方(仮)移転は、よい大学へ入りたい、金儲けしたいなど、目的を持って行いますが、これは運気を上向きにして達成しやすい環境を造るためですから、ふさわしい実力とそれに沿った努力が伴わなければ希望は叶いません。実力と努力で99%を占めるかも知れませんが、残りの1%がなければ完全なものになりません。1円足りなくても電車に乗れないのですから、場合によれば1=99になることもあるはずです。



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